今日は、『アドラー心理学×幸福学でつかむ! 幸せに生きる方法』という本を読みました。
- アドラー心理学の概要を学びたい
- 幸福について、自分の考えを整理したい
- 子供との接し方を、心理学的な観点から学びたい
これまで読んだ本の中で「幸せになる方法」みたいな話はたくさん出会ってきたけど、その内容の根本的な理論がこの本で記されていた。
アドラー心理学は100年以上も前の学問だけど、現代でも役立てられる考え方がたくさんあり、特に子育てにも大きく役立つ点が収穫だった。
単語メモ
特になし。
この本から得たエッセンス
幸せを感じる方法(というか理屈)と、そのための考え方、そしてその考え方を子育てに生かす方法、この3点が本書で特に大きな収穫と感じた内容です。
①幸せを感じる理屈は?
幸せを感じる基盤には、共同体感覚の考えがある。
みんな生まれながらに共同体、という考えで、ある種の仲間感を感じている人の方が、そうでない人と比べると幸せってことです。
共同体感覚は、下記の3つの要素が高いと一層感じやすい。
- 自分を受け入れられている(悪いところも含めて)
- 周りを信頼できる
- 周りの人に役に立てていると感じている
つまり、上記の3つが高い人ほど、幸せになりやすいってこと。
特に、①の自己受容が大きな要素として挙げられ、自分の人生を自分が主人公として、主体的に目的に向かって行動できていると幸せを感じやすい。
また、幸福論では下記の4つが幸せを感じる因子と考えられている(結構自己受容の内容と重なる)。
- 主体的に目標に向かって行動できている
- 人に積極的に関わり、感謝できる
- 楽観的で前向き
- 人の目を気にせず、あるがままの自分でいられる
また、幸せの4つの因子がバランスよく高くなければ幸せにはなりにくい(例えば、②だけが以上に高い場合、自己犠牲型の関わり方をして結果的に自分がしんどくなって不幸になるパターン、など)。
②原因論と目的論
原因論は、ダメな点を探して意識して改善するパターン。
一方で、人間は意識が向けられたことが現実になるようにできているので、原因論でうまいこと流れが良くならない場合が割と多い。
原因論はネガティブな要素に意識が向くので、ネガティブな現実が引き寄せられて幸せになれないってこと。
そこで目的論です。
目的論は、原因論とは逆の要素に目を向ける為、ポジティブな未来を引き寄せやすいです。
例えば、あいつは落ち着きがない→「あいつは活発で楽しいやつだ、そしてたまに落ち着けばよりよくなる。」と言った具合に、騒がしいの逆の内容を言語化して意識することで、結果的に原因論で挙げられるネガティブ要素(騒がしい)から距離を取ることとなり、問題が解決されるって感じです。
③心理学を生かした子育て
先ほどの目的論を子育てにも生かすことができます。
かなり抽象化すれば、「子供が幸せになっているビジョン」を意識して接することができれば、とりあえずはOKと解釈しました。
具体的に、子供が失敗した時は、
- 現状回復
- 謝罪
- 再発防止
を一緒に考えることが大切で、子供が不適切な行動をしている時は、
- 不適切な行動を注意(注目)しない
- 適切な行動に注目する
- 適切な行動をしている他者を注目するように関わる
という目的論的なアプローチをすることで、子供が自ら改善する心理状態にすることができる。
読書後のアクションプラン
- yeu but法の会話ではなく、yes and法の会話を心がける
- 子育ての際、しつけする時は原因を指摘するのではなく、その問題が解決した状態、もしくは反対の状態を言語化して伝えるようにする。
(引用)心に刺さった文章
「ファッションの本場パリでおこなわれるファッションショーに出演して、1時間ランウェイを歩いて数百万円のギャラをもらうようなトップモデルが「私はブスだ」と悩んでいました。驚かれるかもしれませんが、じつはこれはよくある話です。どれだけ周囲に評価されても、本人は納得できずに「◯◯に比べたら、私は醜い」と本気で思い込んで、苦しんでいることが実際にあるのです。」
平本 あきお,前野 隆司. アドラー心理学×幸福学でつかむ! 幸せに生きる方法 (Japanese Edition) (p.20). Kindle 版.
自己受容できていない例。
案外自分の捉え方次第で、幸せ・不幸せのどちらを取るかを選択することができる。